ダブルトーン 3/8 oz class

 

いつ頃かは憶えてないけど、プロップを引いててふと思った。良く観察すると、長めに引いた時左右に小刻みに首を振って出ている泡は、左で「ボボボ」、右で「ボボボ」と交互に出ている。「口のえぐれがダブルだったら、どうなっちゃうの?左右同時に泡が出たりして・・・」よし、やってみようと思った。早速プロップを削り、穴を二つ開けて引いてみた。が、つまらなかった。イメージと違うのだ。私がイメージしたコンセプトは四つ。

@    ダブルポップ音を出し、それに伴う左右上下の首振りアクションが出ること

A    古き良き時代を思わせるデザインで、ズイールらしく

B    左右の首振りアクション、テーブルターン、お辞儀、スプラッシュが出せること

C    ストレスなくキャスティングできること

試行錯誤の末、ついにこれらのコンセプトをクリアーし、コンセプトどおり完成したのがダブルトーンだ。

ボックスに、必ず入れておかないと「ヤバイ」本物の一本です。

 

 次に、この特徴のある口とアクションの関係なんだけど、引いたとき、上下に首振りさせるには、バランスを中心より後方に持ってくる必要がある。そして、引いた時、水をスムーズに左右に逃がす為、上下に深く湾曲させた、えぐれた口カットが必要。そうすることによって、突き出た上アゴと下アゴに水の抵抗がかかるようにした。そして、下アゴは潜りたい角度、上アゴは潜らせないようにする角度に調整して、上下左右の首振りに伴うダブルポップ音が出るように成る。

 

口の窪みの深さは、抱き込んだ空気を水で包む役割と、泡の大きさに関係し、窪みの広さと、深さによって泡の大きさが決まる。ダブルトーンは、簡単に、軽快なポップ音が出せるようにした。もちろん、「ゴボ〜ン」と重い音も、弾き方しだいで簡単に出せる。

 

イメージの段階で、ダブルトーンのアクションを考えた時に、どうしてもズングリムックリの形だった。縦長のシルエットでは縦方向のアクションが出にくいのだ。そして何より、古き良き時代を感じさせるデザインにダブルトーンを仕上げたかったのです。 

 

このプラグ。一杯やりつつ見ていると、ガキの頃にバス釣りに憧れ、穴があくほど見ていた「バス釣り入門」の本の、白黒のプラグ写真の一枚にコイツが載っていたように思えてくる。

一言で言うと「シブイ!」かな。

 

 使い方としては、基本的にはプロップと変わらないんだけど、プロップを長めに引いて例のゴボゴボというサウンドでいい思いをしてる人は「引きすぎに注意」です。なんせダブルポップ音ですから・・・

 

「お辞儀をさせて、ポップ音を2回」これが効く。

あまり間隔をあけずにお辞儀が2回。ポップ音2発。

「ゴボッ、ゴボッ」ですぜ。

 

で、必殺テクニックは「ポッパーただ巻き」。デカいの食うよ。